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ogralian

〜作曲工房3種の神器〜


新年明けましておめでとうございます!!

本年も細々と?Blogを綴ってゆきますので、どうぞよろしくお願いいたします。


前回のBlogでは、作曲工房での作業工程について書かせていただきました。


今回は、年末年始にあたり、作曲の工程や手順といった意味での[現在位置]といったものを、反芻して整理する必要があったため、自分のために『作曲と道具・作業工程』に関して以下のようにまとめてみました。

あくまでも自分のやり方で自分のために・・なので、作曲をされる方によって皆違うかもしれませんが。念のため・・。


***


〜 作曲 // 『 聴こえくる音・情景を譜面に定着すること 』 〜


*使用する道具たち(『 3種の神器 』・・「 打出の小槌 / 玉手箱 / 魔法の杖 」)


☆[打出の小槌]

・ピアノ ・・・・・・・[楽案・音響の叩き出し・断片・音列・和音などメモ作成

(・製図机 ・・・メモを音価に定着)


☆ [玉手箱]

・Mac/Sibelius

&IPad・・・ [素材の記録 単旋律でも和音でも単純素材に分けてフォルダ保存 ファイリング、⇨[GoodNote]内・制作ノートへの書き込み

・ [試行錯誤、 各素材の引き延ばし、移調、譜面の定着、並ベ替え ・ [楽器別のデッサン、パート組み合わせの細部など

・ [スコア、部分スコア制作、フルスコア化

・Mac/Finale・・・・浄書・パート譜作成

☆ [魔法の杖]

・HHKB・・・・・・・玉手箱(Mac&IPad)で開く各ファイルへの入力キー

ざっとこんな具合になりますが、『3種の神器』とか、[打出の小槌][玉手箱][魔法の杖]

などの呼び名はあくまで僕個人で気に入っている呼び名です。^ ^


これらの道具を使っての作業工程を改めてまとめてみると、自分なりに今の進行状況がどの位置にいて、どの部分に歪みが生じていて、どこを修正すれば軸道に復帰できるか・・などなど割と早くに発見できるようです。


そんなこともあって、この3種の神器・・中でもパソコン周辺の機器は、どれも持ち運び&ワイヤレスでの作業が可能なために、『どこへでも持って行って作業ができる』という点で大変気に入っています。何故こんなに持ち運び?にこだわって来たのか、自分でも謎だったのですが、最近になってHHKBを導入することでパソコン周辺の機器が全てつながった!お陰で、納得することができました。


**


以前まだ若い頃に、よくスコアを抱えてプロオケのGPを現場で勉強させていただいていたのですが、ある時たまたま、GPの休憩時間に指揮者の楽屋へ顔を出したところ、その日のソリストであったヨーヨーマ(当時はまだ30前の売り出し中で初来日でした)が、マネージャーと一緒に楽屋に来ていて、そこで少しばかりお話しをさせて頂いたことがありました。


その時のマネージャーさんのお話しの中で、アメリカ演奏旅行の移動の最中に山の上で車が故障し、彼女が遠くまで修理を頼める人を呼びに行き数時間経ってから車に戻ったところ、ヨーヨーマは車から降りてガードレールに腰掛けてずっとBachを弾いていたのだとか。


「呆れた。」と彼女はボヤいてましたが、その横でただニヤニヤしているご本人を見て、僕は『この人は本物の音楽家だな。』と思うと同時に、いつでも自分の楽器を持って移動できることを改めてとても羨ましく思った事を覚えています。

演奏家の仲間たちが自分の楽器をいつも肌身離さず持ち歩けて、どこでも音が出せる・・ということが、いつも羨ましくて仕方がなかったのです。


そもそもが幼少時代にオーケストラを初めて聴いて、人が演奏しているとも楽器の集合体だとも思いもよらず、オーケストラというデーモニッシュで巨大な楽器、生き物だと思い込んでいたので 、何の疑いもなく『自分も大人になったらオーケストラになろう!』

と本気で思っていた無垢な少年なのでした。


後に、初めてオーケストラの演奏会(新日本フィル)を最前列で聴いて、オーケストラは人が演奏している集合体である事実を、生で、目の前で体験して初めて知ったのですが・・。


そこで、オーケストラそのものになることを断念し、それではと今度は指揮者を目指し、その勉強のためにと和声学やスコアの読み方を習い、そこで音楽そのものの奥深さを知り、ぜひとも自分のオーケストラ作品を作曲したくなった・・。

オーケストラそのものに魅入られたかつての少年は、指揮者、ピアニスト、作曲家と、目指したすべての職種が『楽器を持ち運べない』音楽家になっていたのでした。苦笑


で、作曲を学ぶ渦中で大量に書き込んできた手書きの譜面以外に、パソコンや作譜ソフトなどを、浄書したり、試験課題を印刷譜にするためくらいの用途にはわりと早くから使っていたし、もっと後にはIPadも常時持ち運んで、その中にはGoodNoteのような手書きで譜面を書いたり、写真やPDF化した譜面を持ち歩いたりして、それぞれに個別に使ってきました。


今回、HHKB(HappyHackingKeyboard)を導入し、入力のためのテンキーや音名、つまりは鍵盤がわりのキーもマッピングすることが出来た・・ということは、それぞれの機器が繋がるのみならず、書きかけの譜面などはもちろん、ピアノの鍵盤までも持ち運び、実際に作譜をしたり音を出して試してみたり(電子音ではあるけれど)と、まるでオーケストラをどこへでも持っていかれる『自分の楽器』にすることが出来たわけです。なんと!

だから、この神器に特別に愛着が湧くはずです。


楽器を持って歩いてどこでも音が出せる演奏家の人たちと同じ・・。

どこでも譜面で音を試行錯誤し、実際の譜面が書け、音が出せる。


これは僕にとってはとても凄い事なのです!^ ^


メンデルスゾーンは、宮廷?に自分の専用のオーケストラを持っていて、音を確かめたくなればいつでも試せたらしい・・と以前、作曲の師匠からお聞きしたことがあります。

そういう恵まれた環境を持っていない通常の?作曲家にとっては、ピアノが唯一実際の音の響きやオーケストラで鳴らした時のサウンドを想像する道具、便利楽器なのだと。


そのピアノ

を持ち運べるんですから・・。


=3種の神器=の1つ、魔法の杖とは"Happy Hacking Keyboard"といいます。

よくタイピングのプロの方々が重宝して使っていらっしゃるワイヤレスのBluetoothキーボードなのですが、これが大変に優れもので、またその打感がまるでmpでピアノの鍵盤をタッチしているかのような快感が指に残ります。


次回は、この『魔法の杖』、HHKBについて詳しくお伝えしたいと思います。


どうぞお楽しみに!^_^


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